◎離乳食の進め方
昔→3~4か月頃に離乳食の準備期間として果汁やスープを飲ませていました。
今→果汁を飲ませることで母乳やミルクを飲む量が減ってしまいます。母乳やミルクをしっかり飲めるように、果汁は飲ませないようになっています。


◎ベビーフード
昔→ベビーフードを積極的に取り入れるようになったのは、1980年以降です。それ以前からベビーフードはあったのですが、「自分の手作りの物を食べさせたい」「新鮮な食材で作りたい」「原料・成分が不安」などの理由であまり利用されていませんでした。
今→レトルトや瓶詰めの離乳食を食べている孫を見ると、「手作りすればいいのに」と言いたくなります。愛情込めた手作り離乳食は、食育上にも大切なことです。しかし、おでかけの時や親が病気の時、忙しくて作れないときなどに、うまくベビーフードを取り入れていきたいものですね。


◎はちみつは1歳を過ぎてから!!
昔→1987年に1歳未満の乳児にはちみつを与えないよう通達が出ましたが、それ以前は、はちみつの危険性は知られていませんでした。
今→自然界にはどこにでもボツリヌス菌という細菌が存在します。熱処理等の加工をしないはちみつには、ごくまれにこの菌が入り込むことがあります。1歳以上になれば腸内で繁殖しないので問題ないのですが、腸内細菌の少ない乳児には、はちみつを食べさせないように注意しましょう。


◎むし歯予防
昔→離乳食で熱いものや固いものは、大人が自分の口の中でかんだものを与えていました。
今→自分の口の中でかんだものを食べさせることだけでなく、スプーンや箸を一緒に使ったり、コップやペットボトルのまわし飲みもむし歯菌に感染することがあるので、やめましょう。


◎オムツ
昔→早めにはずした方がよいといわれていました。
今→大人の都合ではなく、子どもの体調や発達を見ながら進めていきます。親が焦っている場合は「大丈夫、いつかは必ずとれるのだから」と声をかけてあげましょう。


◎日光浴
昔→日光浴をしないと、くる病(ビタミンD欠乏症)になるといわれ、赤ちゃんの日光浴を盛んに行っていました。
今→オゾン層の破壊から紫外線量が増えたことにより、1998年から母子手帳への記述が消えました。外出するときは、帽子などを着用するようにしましょう。


◎歩行器
昔→赤ちゃんの歩行訓練になるといわれていました。
今→おもちゃであって、歩行訓練を早めるための道具ではありません。また、一人歩きをしていない時に利用すると、股関節を脱臼する可能性が高くなります。


◎母乳
昔→1970年代は母乳よりも粉ミルクの方が栄養価が高いといわれていました。
今→母乳やミルクは赤ちゃんがほしがるだけ飲ませてあげましょう。母乳やミルクをやめるタイミングも状況をみながら考えていきましょう。


◎抱きくせ
昔→抱きぐせがつくため、赤ちゃんが泣いても抱っこはしないといわれていました。
今→いくらでも抱っこしてOKです。抱っこにより信頼感、愛着形成を促していきます。


◎保育園の役割
昔→小さいうちから預けるのはかわいそう。3歳までは母親が見るべきであるといわれていました。
今→平成10年の厚生白書で「※3歳神話には少なくとも合理的な根拠がない」と断定されました。子どもと一緒にいる時間に適切な関わりがされているならば子どもを預けることに罪悪感を持つことありません。保育園の役割も、一時預かりや赤ちゃんサークルなど、専業主婦の母親にも利用しやすいように変わってきています。孤独な育児にならないように、子育ての不安を和らげる役割を担っています。

※3歳児神話...子どもが3歳になるまでは母親は子育てに専念すべきであり、そうしないと成長に悪影響を及ぼすという考え


◎「食べさせてほしくないもの」「食べさせては困るもの」
昔→食物アレルギーを知っている人はとても少なかったです。
今→子どもの両親がそう判断したものは、子どもに与えないことです。「これくらいなら」「こんなにほしがるんだから」と食事前に与えて、ご飯が食べられなくなると、子どもの両親とのトラブルになることもあります。少しだから大丈夫だろうと思っても、アレルギー反応がでて、命の危険につながることもあります。前もって話しあいをしておきましょう。